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ウクレレ

塗装とブリッジの材質と音色の話


「日曜の朝だけど、ブリッジ貼りだけ済ませちゃお。」
というわけでこの前の日曜朝はブリッジ接着から始まりました。

塗装前にブリッジぴったりの大きさにマスキングテープを貼っておくと後の作業が無駄なく進みますね。

今回はラッカーのみの極薄塗装だから、塗膜の厚みはマスキングテープよりもだいぶ薄い。ちなみにマスキングテープの厚みは実測で0.09ミリ。
だから今回の塗膜は多分100分の5ミリとかそれ以下かも。それでも6回塗り重ねています。
塗膜が薄いほど木の本来の鳴りを邪魔しないわけですね。

ちょっと塗装の話をしてみましょうか。

セイレンの標準の塗装はウレタンのつや消しですが、仕上がりの塗膜厚みが大体0.1ミリ。貼り付けたマスキングテープと同じ厚みになるようにというのを目安にしています。一般的なコピー用紙も厚みが0.09ミリと言われますからほぼ同じ厚みです。

コピー用紙を横から眺めて厚みを意識してみてください。この厚みの中で塗装工程が進んでいくわけです。

 2回スプレー。(ウォッシュコート、下塗り)
 軽く研磨。目止め(フィラー)工程。
 6回スプレー。(シーラー、中塗り)
 研磨。(サンドペーパー)
 3回スプレー。(仕上げ塗り)

11回塗り重ねて研いで、これで0.1ミリです。木地を研ぎ出さないように研磨できるようになるまで、かなり熟練が必要です。

これが拭き漆の場合はもう測れないほど薄い。塗っては拭き取り、を繰り返すわけだからそりゃ厚くはならないよね。だから温かみのある木の鳴りが出るわけですね。

ラッカーにしてもウレタンにしてもやっぱり塗膜ってのは硬いから、0.1ミリでも音が少し硬くなってしまう。本当は塗装は無い方が鳴りはいいんだけど、そうすると汚れや汗がついたり、周囲の湿度の影響をダイレクトに受けちゃったりといいこと無いので、必要最小限に塗装をするわけですね。

エレキギターの場合はこれがまた面白くて、ガシッとしたドンシャリの音を作るためにわざと硬いポリエステルの塗料を厚めに塗ったりもするのですよ。面白いでしょ。

ちょっと話がそれました。

それからウクレレのブリッジ。

セイレンでは基本的にはローズウッドを使ってるけど、この材質によっても音が違う。

エボニーは硬くて重い。あまり使わないけど例えばマホガニーだったら軽くて少し柔らか。マーチンの古いウクレレはマホガニーブリッジってありますよね。

ブリッジが軽いと弾いた時の反応が早い。重い方が少し遅い。ピッキングのエネルギーでトップが動き出すまでにゼロコンマ何秒かだけど時間がかかるんですね。

慣性の法則。覚えてますか?物体は常にそこにとどまろうとする。逆に動いているものは動き続けようとする。惰性とも言いますね。そしてその慣性は質量に比例するんです。

ブリッジが重ければ重いほどよっこいしょって感じで動き出すのに時間がかかるんですね。でも動き始めたら今度は長く動き続けようとする。弾いた瞬間の反応は遅い(重い)けど、サスティーンは長くなるわけです。逆にマホガニーなどの軽いブリッジは慣性が少ないので、すぐに動く。でも動き続ける力も弱いから、サスティーンは短くなってポコポコした音になる。

実際はここにボディ内部の力木の材質や配置、形状などが加わって複雑な動きになるわけですが、シンプルな構造のウクレレの場合は案外ボディの形状に対するブリッジの位置が重要な要素になってきます。

次はそんな事を書いてみましょうか。ではでは、おやすみなさい。(^^)/

〜つづく〜

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