ウクレレ

タヒチのウクレレとビルダーたち Part 1

10月のタヒチの旅で何人かのタヒチ在住のウクレレビルダーに出会うことができました。ウクレレの仕事をしている事で、世界の見知らぬ場所に行っても共通の話ができる人を見つけられるのはとてもワクワクする事です。

旅行で出会ったタヒチアンウクレレと、ビルダーを振り返ってみます。

 

1)「空港で出会った謎のウクレレビルダー」

10月8日。11時間の飛行機の旅を終えてタヒチ島のファアア空港に到着。
乗り換えのボラボラ島行きの国内便の飛行機を待つ間、食事でもしようかとぶらぶら歩き回っていると、マクドナルドの列に並んでいる中年夫婦がタヒチアンウクレレを持っているのを発見。しかもケース無しの裸状態で。

思わず話しかけて情報収集を試みる。僕の英語も怪しいけど、ここはフランス語圏なので彼らも片言の英語。
「どこでそのウクレレを買ったのですか?」という質問に、
「このウクレレは自分で作ったものだ」との返事。 いきなりウクレレビルダーに出会っちゃった!びっくり!!

彼らはこれから国内便の飛行機で自分たちの島に帰るところらしい。島の名前を聞いたけど何度聞いても発音がよく分からなかった。紙に書いてもらえばよかったなぁ。。。もしかしたら後述のマルケサス諸島ヌクヒバ島だったのかもしれない。そんな発音だったような気もするけど。。。

2)「ボラボラ島のコア(?)という名のビルダー」

ボラボラ島でハンドメイドの作品を売っているショップに、木の組み合わせが面白いタヒチアンウクレレが売っていた。店の人に詳細を聞くと、「このウクレレは、ここから北に10キロ位行った場所で『コア』(※1)という人が作っている。」との話。
(※1 たしかそう聞こえたが…)

あとでレンタバイクで走り回るつもりだからその時に工房を探してみようと思っていたんだけど、実際は看板なども見つけられず残念ながら会うことはできなかった。メイプルのような明るい色の木と、ローズウッド系のダークな色の木を貼り合わせて作られていた。持ってみるとめちゃめちゃ重いんだけど、作りはそれほど悪くない。価格は3万フランくらいだったと思う。

売店のおばちゃんの話だと、ボラボラ島にも数人のウクレレ職人がいるらしい。会ってみたかったなぁ。

3)「ボラボラ島のマンタウクレレ」

これは僕がやはりボラボラ島の土産物屋で見かけて、実際に購入してきたウクレレ。

ボディがマンタ(オニイトマキエイ」の形をしている、かなり変わったウクレレなんだけど、フレットのピッチや仕上げなど、今回タヒチで見かけた様々なウクレレの中でもかなり上位に入る仕上げ。マンタの形の削り出し方や彫刻も素晴らしい。これで3万フランは安いと思う。

何しろボラボラからモーレアに向けて出発する直前数分に買ったので、作者のことも全く聞けずじまい。多分ボラボラ島に住んでいる人なんだろうなと思うけど、彼の他の作品も見てみたい。

4)「土産物屋の店先で演奏してたバンドマンのウクレレ」

同じくボラボラの土産物屋。店の入口で客寄せ的に男性数人のバンドが演奏。
このバンドの弾性が持っていたウクレレが超渋かった!
思わず声をかけて「どこで買ったの?」と調査。

彼の言うには、そのウクレレはマルケサス諸島のヌクヒバ島で作られたものだという。ボラボラから近いのかと聞くと、1500キロ離れているそうな。ちょっと気軽には行けそうもない。
タヒチの首都、パペーテに行けばヌクヒバ産のウクレレが買えるだろうかと聞くと、多分大丈夫とのこと。良かった!

後で調べたら、マルケサス諸島の人々は昔から工芸や彫刻の技術に長けていて、物づくりが盛んらしい。島によって文化が違うんだね。興味深い。いつか行ってみたい。

ちなみにマルケサス諸島のヒバオア島は、かのポール・ゴーギャンが住んだ場所でもあります。
「タヒチ観光局 マルケサス諸島」

Part 2 に続く

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