木材の木取り(元の丸太に対してどんな寸法、方向に板を切って取るか)の仕方や、切った板の状態を表す言葉に「柾目」「板目」というものがあります。
この「マサメ」という言葉は楽器に関しては比較的良く聞く言葉だと思います。ただし、多くの方が正しいと思っているのは、「柾目=真っ直ぐな木目」ではないでしょうか。すなわち、ボディのセンターラインに平行に木目が走っていれば、これは「柾目」という具合に。
実はこれは、全くの間違いではないにしても、いつでも正しいというわけではありません。
「柾目」というのは、ボディ表面から見た木目ではなく、ボディトップ材をウクレレのお尻のほうから眺めたとき(すなわちトップ材の断面を見た時)に、年輪(冬目)がトップ材に対して直角方向になっている時に、これを「柾目」と呼びます。う~ん、段ボールの断面を見た感じにも近いかな?基本的には、丸太を製材する時点で決まってしまいます。
簡単に言えば、製材時になるべく歩留まりを良くしようと思えば、板目の材が多くなります。柾目材は板の中心に近いほんの少しの板だけです。丸太のすべてを柾目に取ろうとすると、かなり無駄な材料が出てしまいます。コスト的に高価な木取りの仕方と言えますね。