松本駅コンコースの展示が始まってからそろそろ1か月。新しい展示用の楽器が完成したので入れ替えをしてきました。
たまたまですが2台共に杢入りの栃の木のウクレレのソプラノとコンサート。それぞれに杢の特徴を生かして作りました。
ソプラノはスポルテッドの栃杢、コンサートは縮み杢を拭き漆で仕上げています。しばんにはツリーオブライフのインレイ。
6月22日から松本駅コンコースに展示になり、約1か月間続きます。
ぜひチェックを❗
以下、楽器と一緒に展示している説明パネルの文章も載せておきますね。
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【コンサート】 SLC-945cst
長野県産の栃の木を使ったコンサートサイズのウクレレ。 | |
木には年輪を指す「木目」という模様と別に稀に表れる | |
独特の美しい模様を指す「杢」という言葉があります。 | |
この栃の木は、「縮み杢」と呼ばれる横方向の縞模様が | |
非常に美しく見えています。 | |
「杢」というのは、木が育つ過程で何らかの力が木に | |
加わり素直に育てなかった部分がキラキラした模様と | |
なって表れるもので、数量が少なくとても貴重な素材 | |
です。もちろん人工的に作ることは出来ません。 | |
杢を生かしながら20回以上も拭き漆を丁寧に塗り込んで | |
仕上げ、ボディの縁取りに白蝶貝、指板にはツリーオブ | |
ライフ(生命の木)と呼ばれるモチーフをアワビ貝で | |
埋め込んでいます。丸みのある優しい音色です。 |
【ソプラノ】 SLS-926
長野県産の栃の木を使ったソプラノサイズのウクレレ。 | |
もう1台の展示の「縮み杢」と違いこちらの栃の木は | |
「スポルテッド」と呼ばれる模様が入っています。 | |
木の内部に雨水などが染み込む際に、内部にバクテリア | |
などが入り、その作用で黒い独特の模様が生まれます。 | |
木を切り倒して製材し、その断面を見るまではどこに | |
どんな模様が入っているのか誰にも分かりません。 | |
自然の力の素晴らしさを感じていただけたらと思います。 | |
ボディの縁にはべっ甲模様の縁取りを入れて引きしまった | |
た感じに仕上げました。 |