画像は木材用の含水率計です。10センチ角くらいの小さな計器なのですが、値段は14万円ほどします。でも楽器を製作している者にはどうしても必要なもので、この計器を使って
木材の中にどの程度水分が含まれているかを正確に測定することが出来ます。
昔の含水率計は、太い針が2本突き出ていてそれを木材にグサッと突き刺し、その電気抵抗値から含水率を測定するものでした。当然木材の表面に傷が付いてしまいます。
この最新式の含水率計は木材の表面に押し当てるだけで高周波を使って内部の含水率を計ることが出来る優れものです。
木材は生えている状態では常に水を地面から吸い上げ、葉から蒸散させるというサイクルを繰り返しています。その為に幹の内部にかなりの水分の蓄えがあり、木の内部の場所によっては200%以上もの含水率になっています。
伐採直後からその水分が減り、乾燥が始まります。
日本の気候では、屋外に放置すると最終的には15%程度までは乾燥するようですが、楽器用に使うためには更に7~8%くらいまで一旦乾燥し、そこから環境になじみながら少し戻るのをまって使う方が良いように思います。