今年5月の「Tokyoハンドクラフトギターフェス」は、残念ながら新型コロナウィルス感染拡大防止のために中止となってしまいました。
セイレン工房では3月あたりから展示楽器を作りはじめていたのですが、せっかくの機会なのでそのまま製作を進め、オンライン展示会という形でお披露目をすることにしました。
Facebookのライブ動画や、Youtubeでも楽器の説明をしましたが、動画では楽器の詳細な画像を見ていただくことが出来なかったのでこのブログで改めて発表したいと思います。じっくりとご覧ください。
【 SBU-286 】 ベビーウクレレ ハワイアンコア
ベビーウクレレ
カーリーハワイアンコア(マスターグレード)
アバロンパーフリング(ボディトップバック、指板サイド)
ローズウッド指板
このベビーウクレレと、次に紹介するソプラノウクレレは、ひとつの同じコアの木から切り出した板から作られました。
ハワイ島の標高2500メートルほどのエリアにはハワイアンコアの森があり、そこを歩いているとあちこちに朽ち果てた自然倒木を見かけます。
溶岩でできた島なので地面が硬く、木が深く根を張ることが出来ずにハリケーンなどで倒れてしまいやすいからです。
このウクレレが作られた木もそんな風倒木でした。表面は腐り、ほとんど使えないと判断して何年も放置していたのですが、去年になってふと気になって削ってみました。思いのほか内部はしっかりしていて、数センチ削ることでしっかりしたコア材が見えてきました。しかもかなりのハイグレードなカーリーコア。
残念ながら板の幅が狭いのでソプラノまでのサイズしか作ることは出来ませんが、数台分のコア材を確保できました。
【SLS-286cst 】 ソプラノ マスターグレードハワイアンコア
ソプラノサイズ
カーリーハワイアンコア(マスターグレード)
オフセットサウンドホール
アバロンパーフリング(ボディトップバック、指板サイド、ヘッドトップ)
ローズウッド指板
少し前にインスタに「サウンドホールの位置を間違っちゃった!」とちょっとふざけて投稿したのがこのソプラノです。本当は間違ったわけではなくて、ちゃんと狙ってずらしています。オフセットサウンドホール、ですね。
せっかくのハイグレードなハワイアンコアなので、ボディのトップ、バック、指板サイド、ヘッド周りまでアバロンのパーフリングラインを入れてみました。
キラキラと豪華な雰囲気ながらも、オフセットホールのせいで可愛らしさも出ていると思います。
【SLS-3254】 ソプラノ フィギャードブビンガ
ソプラノサイズ
フィギャードブビンガ
べっ甲バインディング+アバロンパーフリング(トップのみ)
ローズウッド指板
楽器用材としては、ベースのネックや指板などに使われるブビンガ。硬くて重い材なのでくり抜いて和太鼓の胴にも使われます。
このブビンガは、ちょっと珍しい杢で細かなキルテッドのようなコブのような、そんな雰囲気です。音は案外優しい感じです。
【SLC-147】コンサート キルテッドサペリマホガニー
コンサートサイズ
キルテッドマホガニーボディ
縞黒檀バインディング・白黒パーフリング
アフリカ産のサペリマホガニー。稀にこういったキルテッドというかバブルのような模様が出ることがあります。
この材は確か6〜7年前にハワイで仕入れた記憶がありますが、もったいなくてずっと使わずにいた貴重な杢です。
模様の雰囲気に合わせて、バインディングは縞黒檀(マッカーサーエボニー)を使いました。真っ黒ではなく、場所によって茶色の濃淡が変わるのが渋いです。
【SLC-282x4 Round Top】コンサート ハワイアンコア/ローズウッド
コンサートサイズ
2A ハワイアンコア トップバック
ローズウッド サイド
ローズウッド指板
ラウンドトップ仕様
今回の話題作。ラウンドトップのコンサートウクレレ。
ボディトップは普通は平らなのですが、あえて2000R のラウンド状に作りました。これによってトップの振動の仕方が変わることを狙っています。
結果的に言えば音の分離が良くなり、音量もアップしているようです。
今後テナーウクレレやベースにもこの仕様を展開していきたいと考えています。
【SLT-986x4】 テナー スポルテッド栃杢
テナーサイズ
スポルテッド&カーリー栃 トップバック
ローズウッド サイド
パーフリング(黒白黒)
ローズ指板
【 AMB2-282x4 】 モバイルミニベース ハワイアンコア
バリトンサイズ モバイルミニベース
ハワイアンコア トップバック
ローズウッド サイド
ピックアップ&プリアンプ内蔵