今年8月ののウクレレピクニックの時にも何人かのお客様に質問いただいたり、最近メールなどでもお問い合わせをいただくことも多いので、改めてご説明をしておきますね。
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【 T's Ukulele と Seilen は、何が違うの? 】
一番大きな違いは、製作しているスタッフの違いでしょうか。
ひとことで言えば、
T's Ukulele(ティーズウクレレ)は、セイレン工房のスタッフ数名が協力して製作しています。
それに対して、
Seilen は、高橋信治がひとりで全行程をすすめます。
「T's Ukulele = 半量産品。ファクトリーとしての取り組みで、ハンドメイドではあるが、数人で効率良く製作できるように工程を分担して作業を進めている。同じ機種数台をまとめて製作することによって生産効率が上がり、楽器の単価も比較的安く抑えられる。カタログが作れるような『製品』」
「Seilen = 1個作り。オーダーによって1台1台丁寧に製作する、個人製作家としてのアプローチ。効率は良くないが、ひとりの人間がすべての工程を担当することによって、より洗練された緻密な仕上がりが期待でき、経験によって培われた技術が生きてくる製作方法。数量はあまりたくさんは作れない。言ってみれば、『作品』に近い存在。」
現在は、セイレン工房内で月産30〜40本のT's Ukuleleと、5本~10本ほどのSeilenが生み出されています。
Seilenに関しては、オーダーメイドの他に僕自身の興味や研究、自己研鑚のために作るモデルも有り、5月のハンドクラフトギターフェスや秋のサウンドメッセで発表しています。今後は徐々にですがこういった工芸的な試みの作品を増やしていければと考えています。
20歳代でティーズギターという会社を作り、他ブランドにエレキギターやベースをOEM供給することを主目的として活動し、楽器製作の技術を高めてきました。またその中でウクレレとも出会い、Nancy(ナカニシ)ブランドやLuna、FT(キワヤ商会)などの有名ブランドへの供給も積極的にしてきました。トータルで僕自身が監修して出荷したギター、ベース、ウクレレは数万本にも及びます。
そうやって会得した量産技術を活かして作り始めたのが「T's Ukulele」です。
より沢山の人々に、リーズナブルな価格で本格的なハンドメイドで在りつつ安定した品質の楽器を供給したい、というのがその目的です。
そして、ティーズギターから独立してセイレン工房を開設後に、個人である「高橋信治」の考える楽器作りを実現すべくスタートしたのが「Seilen」ということになります。
こちらは僕の自分自身への挑戦でもあり、常に変化し続けることがテーマでも有ります。
ウクレレに限らず、ギターでもベースでも、他の人に作れない何かを目指して活動を続けていくつもりです。
今後も、お客様のご予算やご希望に合わせてフレキシブルに楽器提供ができるよう、スタッフ一同努力してまいります。