自分がいつも使ってる愛用のウクレレ、弦の高さが標準なのかどうかって気になりますよね。
買った時の状態が正確にどうだったかって言われても、よっぽど記録でも残しておかないと分からないものです。
最近、お客様からの問い合わせも多いのでT's Ukuleleの標準の状態をご説明しますね。
チェックするのは、ネックの反り、それからナットの高さと、12フレットでの弦高です。
【ネックの反りのチェック方法】
よく、ネックをヘッド側から覗き込んで「あー、これ反ってるね」とやる人がいますが、実際はよっぽど慣れないとあまり正確には判断できません。
おそらくネックのサイド、フレットエッジを見ての判断だと思いますが、エッジの削り方次第で違って見えてしまいます。また、ネックを立てた状態、寝かせた状態でも違って見えますので注意が必要です。
フレットに映る弦の影を見る人もいますが、これも正確に判断するのは難しいです。(極端に反っているのならばもちろん簡単に分かりますが)
お勧めのチェック方法です。
ウクレレを平らなテーブルの上にそっと置きましょう。下に柔らかな布などを置くと傷になりにくいですね。
左手人差し指でナットと1フレットの間を軽く押さえます。
次に右手の小指か薬指で12フレットと13フレットの間あたりを押さえて、7フレットあたりの弦の浮き具合を真横から見ます。
弦とフレットが当たっていたら逆反りです。
12フレットあたりの弦を押さえたまま、右手の人差し指で7フレットの真上を軽く押さえたり離したりしてみると、隙間が分かりやすいと思います。
ウクレレでしたら0.2ミリ~0.5ミリくらいの隙間がちょうど良いと思います。エレキギターやアコースティックギターではもう少しシビアに見ますが、ウクレレは弦のテンションが弱い分、少し順反りくらいがいいですね。
【ナットの高さのチェック方法】
まず、1弦の2フレットと3フレットの間を右手人差し指で軽く押さえてください。弦が軽くフレットに当たるまでです。
その状態で、1フレットと弦の間の隙間を確認しましょう。
先ほどと同じように、空いている左手の人差し指で1フレットの真上を軽く押さえたり離したりしてみます。
理想的には、コピー用紙1~2枚分くらい、微かに隙間があるのがいいです。ここが広すぎると、弦を押さえるのに力が要りますし、ぐっと押さえつける分だけ音程も狂ってしまいます。
ただし、逆に狭すぎると開放弦のビビリの原因に直結しますので、慎重な調整が必要ですね。
1弦から4弦まで各々チェックしてみて下さい。
【12フレットの弦高】
基本的な設定では、12フレットの弦高を2.6ミリ~最大3.0ミリにしています。(テナーは若干低めにしています)
この写真はほんの少し高めの例です。3.1ミリくらいでしょうか。
出荷時には若干高めかな?という設定ですが、経験上ほとんどの場合楽器が完成して数ヶ月の間にブリッジ部分が0.5ミリほど下がってきます。(12フレットではその半分くらい下がります)
それを見越して設定してありますので、新しい楽器を手に入れて数ヶ月たった時点で2.5ミリ~2.8ミリくらいになっていれば正常な範囲です。
もちろん、それ以下の数値になっていても、弦がビビらなければ問題は有りませんので安心して楽器をお使い下さい。
乾燥する冬や、湿り気の多い梅雨時など、季節によっても若干の上下があると思います。
楽器の状態に不安があるときは、遠慮せずにお買い求めの楽器店の店員さんに相談してみてください。
お近くに楽器店が無い場合は、メールやTwitterなどでタカハシにもお問い合わせ下さいね(^^)
やはりお気に入りの楽器は気持ちよく弾いていたいものです。その為にも日頃のお手入れやメンテナンスはとっても大切ですね。
可愛いウクレレの体調管理、よろしくお願い致します。