木材の呼び名について -2-

毎日暑いですね。(^^;  イヤイヤ。

最近たまたまでしょうか、続けてお客様から木材についてのお問い合わせがありました。で、いろいろとお話ししていると、どうも話が食い違う。「もしや?」と思ってこちらから質問させたいただいたら、「あぁ、やっぱり」ということがありましたので、ご紹介します。

その方が不勉強とか言うわけでは全く無くて、間違えやすい部分なのだと思います。実際、僕も楽器を作り始めてずいぶんしてから理解したような事もあります。

文字だけでご説明しますので、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、分かりにくかったら質問してください。

まずは、「柾目(まさめ)」

この「マサメ」という言葉は楽器に関しては比較的良く聞く言葉だと思います。ただし、多くの方が正しいと思っているのは、「柾目=真っ直ぐな木目」ではないでしょうか。すなわち、ボディのセンターラインに平行に木目が走っていれば、これは「柾目」。

実はこれは、全くの間違いではないにしても、いつでも正しいというわけではありません。

「柾目」というのは、ボディ表面から見た木目ではなく、ボディトップ材をウクレレのお尻のほうから眺めたとき(すなわちトップ材の断面を見た時)に、年輪(冬目)がトップ材に対して直角方向になっていれば、これを「柾目」と呼びます。う~ん、段ボールの断面を見た感じにも近いかな?基本的には、丸太を製材する時点で決まってしまいます。

簡単に言えば、製材時になるべく歩留まりを良くしようと思えば、板目の材が多くなります。柾目材は板の中心に近いほんの少しの板だけです。丸太のすべてを柾目に取ろうとすると、かなり無駄な材料が出てしまいます。コスト的に高価な木取りの仕方と言えますね。

それから、「単板」。

通常、ギターやウクレレの世界では「単板」というと「合板では無いもの」を言います。「厚み方向に1枚板」ということですね。「ボディのセンターラインで剥ぎ合わせてない板」ではありません。ソプラノでは1枚板の場合も多いのですが、コンサートやテナーになると、1枚板での確保が難しくなってきます。そういった場合、多くは「ブックマッチ」という手法を用います。「暑い、もとい、厚い本を真ん中から開いた」ように板を割って、その真ん中で接着する手法です。元の材料の幅が狭くても使えますし、結果的に板が左右対称(シンメトリーですか)になり、しばしば美しい模様が得られます。多少入り組んだ杢目でも、ロールシャッハ的美しさを得られ、高級感に繋がる場合がよく有ります。

このあたりの事柄に付いては、ウクレレではないのですが素晴らしいサイトがあります。「佐々木ヴァイオリン工房」さんというサイトで、弦楽器一般に通じる奥深い知識を惜しげもなく公開されています。ぜひご一読(というより、熟読)をお薦めします。

今日の話題に似たのでは、Q&Aの14番と91番あたりに紹介されています。アーチトップの楽器(バイオリン)とフラットトップの楽器(ウクレレ)ですので、完全にイコールではないのですが、参考になると思います。

佐々木さん(残念ながら直接は存じ上げないのですが)の素晴らしいのは、「これはすべての場合においてこうだ」と断言するのではなく、「いろんなケースが有るので難しい問題です」ときちんと説明しているところだと思います。

よく楽器屋さんなどで、「こういう楽器は全然ダメ」とか、簡単に言い切ってしまう店員さんやリペアーマンがいますが、「知識の浅い人ほど物事を簡単に言い切る、断言する」ように思います。「これはこういうもんだよ。」と、大きな声で言い切るとお客様は信頼する場面もあるようですが、楽器ってそんなに簡単なものじゃありません。(これは言い切ってもいいと思います。)

あ、何か熱くなってきた。(笑) えー、オーバーヒート気味なので、今日はこの辺で。なんかまたもや長文だし。ごめんなさい。

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