イベント ウクレレ

ハンドクラフトギターフェス(5月20、21日開催) 展示楽器紹介

今週末、東京錦糸町で開催の「Tokyoハンドクラフトギターフェス」

年に一度の「ビルダー(個人製作家)を主体とした展示発表即売会」です。

僕個人としては、毎年のいろんな展示会やイベントの中で一番気合の入る「新作発表会」的な位置付けですね。

何か、他のビルダーが作らなそうなものを考えてみたり、自分自身がずっと昔からやりたかったけどなかなか出来なかったものだったり。あるいは、今のウクレレファンの皆さんたちが僕にどんなものを期待してるんだろうな〜、とか考えてみたり。

例年は、(ハワイのウクレレピクニックを別にすれば)このハンドクラフトギターフェスが1年の間で一番早い時期に開催される展示会です。
冬の間にいろんなアイディアを温めて、じっくり作ってハンクラに出展。というパターンなのですが、今年は4月に大阪のサウンドメッセが有り、そちらにかなり時間と手間を注いでしまったので、正直なところハンクラの準備が大変でした。疲れた〜〜w

まぁ、それでも自分の中のあちこちの引き出しを開けまくってみると、まーだまだ作りたいものがいっぱい。
というわけで、今週末のハンクラにはまたいろんな楽器を並べられます。

ではでは、楽器のご紹介をば(^^)/

 

・ウクレレの木取りした後の端材を並べてて思いついたモザイクウクレレ。

普通の箱物のウクレレだと強度の問題でこんなことは出来ないのだけれど、T's Ukuleleの定番商品であるエレキウクレレだったら強度の心配をすること無くこんな素敵なウクレレが作れちゃいます。

色んな種類の木の端材を10種類ほど組んで貼り合わせて作ったモザイク。(ハカランダも入ってる!)やってみたら思ってたよりもかなーり手間がかかります。パターン考えるのも、それを実際に組み合わせて貼っていくのも大変!(笑)
今後、オーダーで受けるということもまず無いのではないかと思いますので、気に入った方はぜひ会場で手に入れてくださいね(^^)

SLEC-Mosaic 
ホンマホネック・ローズウッド指板・マホガニーボディ・モザイクトップ
Seilenオリジナルパッシブピックアップ搭載。 税込み140,400円
会場でご購入の場合は、エレウク専用ギグバッグサービスします!

SLEC-Mosaic

 

・マーチン Style3 レプリカ

僕自身がウクレレの製作を学んだのが、すでに亡くなられてしまったナカニシウクレレの中西師匠からだったことも有り、僕の中にはマーチンタイプのウクレレを製作することに対しての憧れというか美学というか、ちょっとばかり「襟を正す」気持ちがあります。
中西師匠は、実際に古いマーチンを何台も買い求め、研究し、リスペクトを持って製作していました。そしてそれは僕の中にも受け継がれています。

だからこその。「やるなら、ちゃんとやりたい」という気持ち。

そして、だからこそここ数年、セイレンを立ち上げてずっとバタバタしていた間は手を付けたくなかった。
でも、最近たまたま(大体いつもこういった事は偶然です。風の向きです。)40年間自然乾燥されていたホンジュラスマホガニーを手に入れるチャンスが有り、そのマホガニーで何を作りたいか、と自問した時にまず思ったのが、「マーチン3M」。

小さなスノーフレークとアイボロイドのバインディングで飾られた名機Style3.

今回製作の2台は特別にボディエンドのオーナメントを白蝶貝で切ってあります。
ビンテージマホガニーの豊かな響きを体感してみて下さい。1930年代のStyle3をイメージして作っています。

SLS-3M ビンテージホンジュラスマホガニー 

SLS-3M

SLS-3M

 

 

・Martin Style5 レプリカ 5A Hawaiian Koa

そして、Style3を作るのならばやはりこちらも作らねば、ということで一緒に製作を進めたのがマスターグレードハワイアンコアの5K。
ヘッド、指板、ローゼット、ボディ周りも豪華に白蝶貝で飾った、まるでオーラを発しているかのようなウクレレです。

先程の3Mもそうですが塗装は下塗りからすべてラッカーのみで仕上げ、5Kはグロスフィニッシュとしています。

ペグは最近流行りのUPTではなく、あえてフリクション(摩擦)タイプのウェバリーを採用しました。ギヤ式ではないので若干微調整に手間取りますが、そのストイックな味を楽しんでいただけると嬉しいです。雰囲気は最高です。

今回は、ボディ材のコアの違いで2台の5Kをご用意しました。端正な雰囲気できめ細かな極上カーリー。ワイルドな骨太タイプ。お好みの方を選んでいただけます。

そして価格は、本家Martinの目もくらむような金額のおよそ半分となっています。お買い得です!(^^)

SLS-5K マスターグレードハワイアンコア 

ウェバリー フリクションペグ

 

・玉杢ブビンガ 漆仕上げ

セイレン創業時に仕入れてずっと(6年間)寝かせてあったブビンガ材を漆で仕上げました。

写真では少し分かりにくいかもしれませんが、玉杢に漆が染み込んで深みのある艶を生み出しています。硬質なブビンガの鳴りもありつつ、漆ならではのナチュラルな素の木鳴りで驚くほどの大音量で響きます。

今回、ブースに参考展示しますが、最後に漆を塗ってからまだ1週間ほどのために試奏は出来ません。漆を塗り慣れている人以外は必ずかぶれると思います。ご注意下さい。
ご興味の有る方は、スタッフが弾いて音を聞いていただくことが出来ますので、お申し付け下さい。

SLS-1000J ブビンガ漆仕上げ 税込み172,800円

 

・カーリーメイプル/ピンクアイボリー ソプラノ

数年前のハンクラにも「桃子」という名前のピンクアイボリーのウクレレを展示しましたが、今回は新たに「ピンクヘリンボーン」を使った新作です。

通常「ヘリンボーン(ニシンの骨)」と呼ばれる模様は古くからギターにも使われてきました。白と黒の木を組み合わせたものです。今回、セイレン独自にピンクの染木を使いピンクヘリンボーンという素材を開発しました。
色合い的に、ピンクアイボリー、メイプル、タマナ、コアなどと相性がよく、今後SeilenやT's Ukuleleに使っていく予定です。

音色はメイプルトップらしく歯切れのよい感じです。

SLS-1860/304   264,600円

 

・ダブルカッタウェイコンサート

昨年のハワイのウクレレギルドに持っていったテナーのダブルカッタウェイのサイズダウンバージョンです。エッジの効いたデザインで、ハイポジションでの演奏性も抜群です。

ボディ材にはキルテッドメイプルを使っています。雲のような泡のようなモクモクした杢が特徴です。同じメイプルですが、色の白いハードメイプルに比べて少し柔らかめでふくよかな音色になっています。
カーリーメイプルに比べると良材の入手が困難になりつつある希少材です。

スロッテッドヘッドですが、軽量化のために薄い仕様で、後藤ガットのステルスという極小のペグを採用しています。

ボディの飾りは、サウンドホールにダブルアバロン+ボディの縁にも同じくアバロンで飾りを入れています。指板に入れたアバロンも柔らかな雰囲気を醸し出しています。

・SLCWS-355 キルテッドメイプル 税込み345,600円

 

・栃杢(スポルテッド)コンサート

南木曽に店を構える木地師に譲っていただいた貴重な栃杢を使ったコンサート。
彼の父親の代から、少なくとも30年か40年は寝かされていたという栃。

自然の力(バクテリア)が描く複雑な模様が魅力的です。バインディングは縞黒檀です。

・SLC-944 スポルテッド栃 税込み243,000円

 

・テナー トップサウンドホールレス

極上のストライプ入りカーリーコアのトップに、杢入りの縞黒檀を組み合わせました。
あまりにもコアがきれいなので穴を開けたくなくてサイドホール仕様で製作。

ヘッドはスロッテッドで、セイレンオリジナルのGotoh510UKペグを搭載しています。

・SLTS-1160/205 SH サイドホール仕様   税込み388,800円  

 

・スティックベース カーリーウォルナット

2月のアマチュアウクレレビルダー展に参加した時にちょっとお遊びで作ったスティックベースがなかなか好評で、今回も1台のみ作ってみました。
今回はたまたま残っていた杢入りウォルナットのムク材。重厚な雰囲気です。

この手の製品はイベント時のみの気まぐれ製作で僕の楽しみで作っていますので、基本的には卸売りなどはしないと思います。以前のバンジョーウクレレなどもそういった商品ですね。
実物を見て気に入ったら高橋と交渉して手に入れちゃってください(^^)

今回のウォルナットは、税込み75,600円でいかがでしょうか。

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